株式会社リセルラボ
医療機関と連携し、スキンケア化粧品を“対面販売”
「美しさの追求」--。洋の東西を問わず、女性の永遠のテーマでもある。もっとも、最近では男性向けの化粧品も人気で、エステサロンなどを訪れる男性も増えている。
スキンケアを中心とする化粧品を取り扱う卸販売の会社は全国でも数多いが、その販売方法はドラッグストアの店頭や通信販売が主流とされている。それでも自分の肌に合う製品に出会えればいいが、効能や成分配合もよくわからなかったり、満足しないままひとりで悩みを抱えている人も少なくない。
こうした状況を察知し、全国の医療機関と連携して、皮膚科などの専門のドクターの指導や意見に基づいたスキンケア化粧品を“対面販売”することに取り組んでいるのが、東京・南青山に営業拠点を構える「リセルラボ」である。
同社の創業は2006年8月。輸入家具のセールスや輸入化粧品販売などのサラリーマン経験を持つ創業者の内山積社長が38歳の時に一念発起して、医療機関向けの化粧品の卸販売会社を立ち上げたのが出発点だ。
「一般的に化粧品市場はすでに成熟しているといわれていますが、クリニックなどと一体化したスキンケア分野はこれからも成長が見込まれるマーケットです」と、内山社長は期待に胸を膨らませる。
その背景にあるのは医療と美容の接近。「最近では、疾患でなくても美容サロン感覚でクリニックへ足を運び、皮膚科専門のドクターのカウンセリングを受けるケースも増えています。お客様は自費診療をいとわないほど、正しい根拠のある美容法を求めていらっしゃるわけです」(内山社長)
同社のモットーは「お客様に“信頼”というブランドをいかにアピールできるかが決め手。それにはクリニックとの連携が不可欠」と内山社長は言い切る。
スキンケア商品の卸販売ばかりでなく、医療機関などに対する美容診療分野への新規開業支援や美容スタッフの教育指導などのサポート業務にも積極的に取り組んでいる。
現在のリセルラボの取り扱い商品は、スローエイジングをサポートする浸透型ビタミンCエッセンスやビタミンAクリーム、業務用のイオン導入エッセンスローションなど全5種類。独立開業して4年半。「年に一つの新商品というペースですが、これからも無理をせず、ドクターのみなさんから評価され、信頼できる商品を適正な価格で提供していくつもりです」(内山社長)
「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」といわれているが、生き馬の目を抜く美容関連ビジネスの中で、自らのポジションや力量を的確に判断する冷静さと謙虚さを持ち、「“口コミ”でファンが増えてくれることが一番うれしい」という内山社長の“こだわり経営”こそが、成長し続ける秘訣ということになるであろう。
インタビュー・文:福田 俊之
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株式会社 リセルラボ:http://www.recell-labo.co.jp